エレベーター

 経理・事務を担当しています黒田です。

 年始に掲げた目標の一つに「エレベーターの“閉”ボタンを押さない」ということがあります。

 なぜこのようなことを目標に掲げたのかといいますと、渡辺和子さんの「置かれた場所で咲きなさい」という本の中で、エレベーターの扉が閉まる「間」のことが書かれている「四秒すら待てない私」という内容に感銘を受けたからです。

 ある時、エレベーターの扉のボタンをあわてて押している自分に気づかれました。エレベーターのドアは、「閉」のボタンを押さなくても四秒くらい経てば自然に閉まるもので、その四秒すら待てなくなっている。それからは、扉が閉まるまでのわずかな時間に自分の好きな言葉を心の中で唱えるようにされたそうです。はじめはついボタンを押してしまわれることもあったそうですが、しだいにエレベーターの中のわずかな時間が自分にとって大切な時間に感じられるようになった、と書かれていました。

 一人で乗る時は押さないようにしていますが、習慣とは怖いもので、ついついボタンを押してしまうことがよくあります。

 「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
  習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」
                (ウィリアム・ジェイムズ 心理学者・哲学者)

 四秒は取るに足りないほどの時間だと思います。だから“どうでもいい”というのも一つの生き方であって、私はこの僅かな時間を丁寧に過ごせるような毎日を過ごすことができればと思っています。また、心の持ちようを少しだけでも変えようと思ってもなかなか変えられないと思うことが日常多々とありますが、意外とこんな身近なことをきっかけで心の持ちようを変えられることにも気づくことができました。