たかが紙一枚、されど紙一枚

 経理・事務を担当しています黒田です。

 今年の夏、以前作成してから当たり前のようにずっと使っていた請求書などの書類を、「もう少し改善できないだろうか?」と思い始め、少しずつ改善をしていました。きっかけは、ある契約施設さんとデータのやり取りをしていて、その受取ったエクセル書類が大変使いやすく、「こんな風にできないかなぁ?」と思ったことからです。

 以前にもこのブログで書いたように思いますが、弊社は事務が私一人なので「失敗をしない限り、あまり他の方から注意を受けることがない」という環境です。この環境というのは、その人の性格にもよりますが、私は「うっかりミスや忘れることができない」という気持ちを持ち続けることができ、また自分でチェック機能を働かせ続けなければならない、という点からメリハリをつけることができる有り難い職場だと思っています。例えば、毎月発行する請求書の発行発送時、たった紙一枚の請求書なのですが「もし誤発送してしまったら…」という気持ちから、実は今でも緊張しながら処理をしています。

 「一方はこれで十分だと考えるが、もう一方はまだ足りないかもしれないと考える。
         そうしたいわば紙一枚の差が、大きな成果の違いを生む」(松下幸之助)

 今回改善を試みた請求書等も、おそらく受け取られる方は様式が大きく変わらない限り、毎回意識をして見られていないと思います。実際、私もそうです。でも、どんな書類一つにしても「今よりももう少し良くなるかも」という“ちょっとした意識の差”を持ち続けることが、私が改善するきっかけとなった書類のように、いつか「こういう事を求めていたんだ!」とその書類を受け取る方にも思ってもらえる日がくるのかもしれないですね。これからも今に満足することなく、“ちょっとした意識の差”を大切に持ち続けたいです。

曲げわっぱ

 経理・事務を担当しています黒田です。

 皆さんは職場でのお昼はお弁当派でしょうか?外食派でしょうか?

 私はお弁当派で、お弁当箱はタッパーウェアのものを使っています。京都にフランス人の方がオーナーの「京都発弁当箱専門店」というのがあり、お店にはまだ行ったことはないのですが、ホームページを見ているとたくさんの種類のお弁当箱が載っていて、見ているだけでワクワクしてきました。その中で「曲げわっぱ はんごう弁当」が大変気になり、私と同じ気持ちの方が多いのかどうかは分からないのですが「完売」のようです。「曲げわっぱ」というと“昔ながらのお弁当箱”ですが、調湿作用の特性があって、ごはんが冷めてもふっくらと美味しいままで夏場でも傷みにくく、冬場はカチカチにならないそうです。

 「悩みによって初めて知恵は生まれる。悩みがないところに知恵は生まれない。」
                            (アイスキュロス 古代ギリシャの悲劇詩人)

 今は夏場ではお弁当を冷蔵庫に入れておいて、お昼になるとタッパーウェアなので「電子レンジ」で温められることが当たり前で、おかずも傷みにくく、ご飯もカチカチになるという悩みは無いです。しかし、昔の方の生活の知恵からうまれた「曲げわっぱ」のように、今もさまざまな悩みをもった方たちの知恵で新しいものがたくさん生まれ、「こういう物や情報が欲しかったんだ!」と有り難く思えることはよくあります。

 「自分のうしろ姿は自分じゃ見えねんだなあ」(相田みつを)

 「自分の見える範囲には限界があるので時には他人の視野を借りることも大切」という解釈ができる言葉のように思います。他人と接している中で自分に足りないものを目の当たりにすると、気持ちが凹んでしまって足踏み状態が続き、なかなか前に進もうと思えない時ってありますよね。しかし、悩みや自分に足りないところがあるのは当たり前で、悩むことにより新しい知恵がうまれたり、自分に足りないものを知ることで初めて他人の視点を素直に受け入れられるようになるのだと思います。そしてそこから得た経験をどう生かしていくかが大切なのだろうと思います。足踏み状態が続いている時であっても、なんとか知恵を絞ったり、必要あれば他の人の視点も借りたりしながら、誰かのための力になろうと考え続けている人でありたいと思います。