異邦人(いりびと)

 経理・事務を担当しています黒田です。

 新型コロナウィルスの感染拡大により、アジアだけではなく世界中が混乱状態の日々が続いていますね。ウィルスというのは目に見えないだけに、私も神経質になり少し疲れてしまいました。おそらくそういう方も多いのではないでしょうか。そんな中、良い機会だと思い読書をする時間を増やしています。

 その1冊に、知り合いから薦めていただいた原田マハさんの「異邦人(いりびと)」を読みました。京都を舞台にして書かれており、四季の移ろいの中で開かれる催し物が登場するので、親近感が湧き、私は面白く読むことが出来ました。

 主人公 菜穂さんが所有していたモネの「睡蓮」を勝手に家族が売却してしまい落ち込んでいた時に、信頼するせんさんが菜穂さんに声を掛けられた場面です。
「囁くように、せんが言った。“あんさんのお気持ちは、ようわかります。せやけどなあ、その『睡蓮』は、もともと、あんさんのもんやなかったん違いますか”(中略)“いままでも、これからも、誰のもんにもならへんの違いますか”
もとより、芸術家の創った作品は永遠の時を生きる。それは、永遠に、ただ芸術家のものであり、縁あって、いっとき誰かのもとにある。その誰かのもとでの役目を終えれば、次の誰かのもとへいく。そうやって、作品は永遠に伝えられ、はるかな時を生き延びるのだ。そんなことを、せんは、ぽつりぽつりと話した」

 「誰かのもとで役目を終えれば、次の誰かのもとへいく」、という言葉が印象に残りました。

 新型コロナウィルスの影響により多くのものが品薄もしくは品切れ状態が続いています。マスクなどがインターネットで驚くような価格で売られていることに心が痛みました。人にも、物にも、それぞれ果たすべき場所での役目があり、物は必要としている方たちの手元にスムーズに届くことが、その物の役目ではないのかなぁと思っています。私もたまに“自分だけは”と考えてしまうことがありますが、このような日本や世界が混乱している時こそ“自分だけは”という考え方ではなく、お互いを信頼して、冷静になっていくことが大切なように思います。

おむすびの日

 経理・事務を担当しています黒田です。

 先日、ある情報番組でキャラ弁ならぬ“キャラおにぎり”が紹介されていました。おにぎりは家庭・地域によって色々な具材・形・大きさがありますよね。コンビニ各社でもいろんな種類のおにぎりが店頭にならんでいて、「こういう具材の組合せも美味しそうだなぁ」と思ったりすることもあります。

「おむすびが、どうしておいしいのだか、知っていますか。
 あれはね、人間の指で握りしめて作るからですよ」(太宰治)

 毎年1月17日は、1995年に発生した阪神・淡路大震災でボランティアによるおむすびの炊き出しに多くの被災者が励まされ、人と人の心を結ぶということから「おむすびの日」と制定されたそうです。阪神・淡路大震災から25年、東日本大震災から9年が経ちましたね。

 大震災が起こると、“自然の力の大きさ、そしてその前で人はいかに無力なのか”ということを痛感しますが、同時に復興に向けた“人と人との繋がりの素晴らしさ”を感じます。日々の生活の中で人との繋がりを面倒だなぁと思うときもありますが、人と人とのつながりを大切に過ごしていきたいと思います。

おしえて!モグラ先輩!

 経理・事務を担当しています黒田です。

 「おしえて!モグラ先輩!」という多摩動物公園の説明ラベルがツィッターで注目を集めているそうです。

 「モグラって日に当たると死んじゃうって本当?」という質問に、モグラ先輩はキレッキレな回答をし
ています。
 「死ぬわけねーだろ!!あれはたまたま地上で死んだだけだ。トンネルの中では素早いけど、
  地上では俺らはドンくさいからネコとかに襲われるんだよ。
  ってか土の中で死んだら見えねーだろ?死んでんだよ。土の中でもよ」

 もともとは真面目な説明ラベルを作ってられたそうなのですが、お客さんに全く見てもらうことが出来ず、つい読んでしまうようなラベルを作ろうとした結果がこのような説明ラベルになったそうです。また、スタッフの方が裏側で仕事をされていると、お客さんたちが結構な割合で間違ったモグラの常識を話されていることを知り、“自分がモグラだったらイライラするだろうな”と考えて毒舌キャラという設定にされたそうです。

 「人は思い込みにより、事実を正確に捉えていないことがある」(トーマス・ギロッチ)

 このブログを書いている時に知ったのですが、お笑い芸人の「有吉弘行」さんって「ひろいき」さんとお読みしたのですね。ずっと「ひろゆき」さんだと思っていました。こんな感じで日常生活の中で、当たり前すぎて思い込みだと気付いてないことって、意外にあるように思っています。「もしかしてこれって思い込みかも?」と偶に立ち止まってみることも大切ですね。