丹野智文さん

 経理・事務を担当しています黒田です。

 先日、39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された丹野智文さんの記事を読みました。
「認知症になると、みんな心配だから守ろうと思って、“失敗させないように、どうしようか”と言うんですよ。でも、失敗しないってことは成功もしないんです。成功体験がないから前向きになれないんじゃないか、ってずっと思ってます。(中略)私たちもできないことは助けてもらいたいんですよ。でも、できることがあれば奪ってもらいたくないし、私たちにだってできることはたくさんあると思うので、一緒にやっていくことが大切ではないかと思っています。(中略)自立って全部自分でやることじゃないんです。“助けて”って気軽に言える世の中になれば、みんなが自分で自分のことが自立できるんじゃないかと思ってます」(読むらじる2019年5月16日:笑顔で生きる)

 この文章を読んで、昨年、難病を患っている友達と会った時のことを思い出しました。帰り際、雨が降り始め、人通りも多い場所を歩いていたので、「大丈夫かなぁ?」と彼女を過度に気遣うような行動をした時、彼女から「普通に歩けるから大丈夫」と言われました。その後も「どのように接することがいいのだろう?」と、彼女の横を歩きながら考えていましたが、全く思いつきませんでした。丹野さんが仰るとおり、これからは彼女が助けてほしい時に、「助けて」って気軽にいえる私であれば良いのだろうなぁと思っています。

「あなたに出会った人がみな、最高の気分になれるように、親切と慈しみを込めて人に接しなさい。
   あなたの愛が表情や眼差し、微笑み、言葉にあらわれるようにするのです」(マザー・テレサ)

 昨年、私自身が困ったことがあった時、いつも適確な一言のアドバイスと笑顔で接してくれる友だちに何度も助けられました。“友達の笑顔によって自然と自分も笑顔になってしまうように、自分の笑顔も相手に幸せと笑顔をもたらすんだろうなぁ”と思うこともありました。今年は、友達が助けてほしいと思った時、困ったなぁと思った時、そのことを素直にいってもらえるように、丁寧に人と接して過ごしていきたいと思っています。

渋谷パルコ

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 先日、大変印象深い文章を読みました。
「じぶん以外の他のなかまをあてにすることで、チームプレイができる。ぼくらは、だいたいチームプレイを
 やっている。そういうふうに思い込んでいたのだけれど、今回の“渋谷パルコ”オープンの場面で、“あ”っと
 思わされることになった。チームプレイにも、いくつかの層があると気づいた。(中略)これまでの経験
 では、“ほぼ日”が主体となって、たくさんの人たちに集まってできてきたのだけれど、今度ばかりは、ぼく
 ら“ほぼ日”が、“渋谷パルコ”の指揮する船団に入った思いだ。船は、いつでも船長が指さす方向に向かう。
 たくさんの船員たちがいるのだけれど、どっちに行くのかは船長が決めることなのだ。ぼくらは、この日
 から“渋谷パルコ”の船に乗る」(ほぼ日刊イトイ新聞 2019年11月20日)

 チームプレイというと、ラグビーワールドカップの日本代表は海外出身選手が半数を占める中「ワンチーム」のスローガンのもと結束して、ベスト8進出を決めたことが印象深い出来事だったと思います。

 「チーム作りに一番大切なことは、みんなが同じ“絵”を見ること」(リーチ・マイケル)

 多くの人は、いろいろな船にのってチームプレイをやりながら日々生活をしていると思います。船が、職場であったり、家庭であったり、趣味が同じ人たちの集まりであったり。同じ“絵”という一つの目標に向かっているからこそ、船員が一丸となって、船長が決めた方向に向かって頑張っていくことができるのでしょうね。今年は“あれ、目標ってなんだったの?”と思うことが多かったです。新しい年は、“目標”を常に明確にしながら、船長が指さす方向に向かって頑張れる一年にしたいと思っています。

大牟田市動物園

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 「ゾウはいません」

 これは大牟田市動物園の入り口の手書き看板に大きく書かれている言葉だそうです。2013年にゾウの“はなこ”が亡くなった後、「野生では群れ単位で生活するゾウを1頭だけで飼育するのは、動物の生活の質を下げる」という園長および職員の考えから、ゾウは飼わないと選択されたそうです。幼い頃、“大きなゾウと首の長いキリン”を見るのが動物園に行く楽しみだったので、「ゾウがいない動物園」というのは想像が出来ないなぁと思いました。

 こういう文章を目にしました(西日本新聞 筑後版 2018年11月21日)。
「大牟田市動物園の椎原春一園長の方向性は全く違う。限られた資源の中で、動物にも飼育員にも徹底して優しい。例えばゾウがいなくなったら、普通に考えれば飼育員数を減らすことだが、園長は守り抜き、余力を動物福祉に充てた。これは画期的なこと。園長が10年以上やっていて責任が取れる体制になっていることと、市役所、指定管理会社がしっかりサポートしていることが大きいのだろう。飼育員を減らしたら、動物福祉はできなくなる」

 他にも、「ハズバンダリートレーニング(受診動作訓練)」という採血や体重測定、病気の治療といった健康管理を、動物にとっても飼育員にとっても安全、確実に行えるように、動物の協力の下で体勢を覚えてもらう訓練も積極的に取り組んでおられるそうです。常に動物にも人にも優しい環境を整えられている動物園なのですね。

 「心を優しく持ち、耐え抜くことを学ぼう。強い心で生きるために」(ヘレンケラー)

 この一年、「人に優しく、そして精神的に強い人間になりたい」と思いながら過ごしてきました。実際にはなかなか難しかったです。心配事や悩みがあると自分中心に物事を考えてしまうことに時間を費やしてしまい、家族や友達の立場にたって物事を考える余裕がなくなり、「どうしてあの時、もう少し優しく接することができなかったのだろう・・・」と反省することが多い一年でした。新しい年は、「強さと優しさ」が両立できる人に少しでも近づけるように過ごしていきたいと思っています。

八千草薫さん

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 先月、大女優 八千草薫さんがお亡くなりになられましたね。可憐で上品な雰囲気があり、好きな女優さんの一人でした。闘病生活によりドラマを降板されると知った時、「必ずもう一度演技が見られる」と思っていたのですが、その思いが叶わずに大変残念です。

 訃報時の脚本家 倉本聰さんの言葉が印象的でした。
「とにかく美しいの一言に尽きるけど、その美しさは心からくる美しさだと思うんで。心のきれいさが常にあの人の美しさに出てくるから、ほかの人にはまねできない精神のきれいさを感じましたね」

 「あなたの心がきれいだから なんでもきれいに見えるんだなあ」(相田みつを)

 美しさというと、若々しさを保った美貌というイメージを若いときは持っていました。年齢を重ねれば重ねるほど、美しさとは内面の美しさであり、それはちょっとした行動や言葉、そして表情に出るなぁと思うことが多くなりました。前向きに、美しい言葉を使う人と話をしていると、その人の表情・しぐさを大変美しく思います。日常生活、ついつい不平不満を言ってしまい反省することもありますが、これからも自分の言葉・行動を大切にして、日々を過ごしていきたいです。

樹木希林さん

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 昨年9月、女優 樹木希林さんがお亡くなりになられましたね。幼いときからずっとテレビで見ている女優さんであって、これから先もずっと見続けることができる女優さんだと、勝手に思っていたので、亡くなられたことが本当に残念で、寂しく思っています。

 これは宝島社が2018年に出された広告の「樹木希林さんからの最後の言葉として」というメッセージの一文です。
「いまの世の中って、ひとつ問題が起きると、みんなで徹底的にやっつけるじゃない。だから怖いの。自分が当事者になることなんて、だれも考えていないでしょうね。日本には“水に流す”という言葉があるけど、桜の花は“水に流す”といったことを表しているなと思うの。何もなかったように散って、また春が来ると咲き誇る。桜が毎年咲き誇るうちに、“水に流す”という考えかたを、もう一度日本人は見直すべきじゃないかしら」(宝島社、2018年読売新聞30段広告より)

 この言葉に同感です。少し前、全く違う人をある事件の容疑者だと思い込み、ツィッターでその方の情報が拡散された、ということが大きな問題になっていましたね。このニュースを聞いた時、「いつ自分の身に同じことが起きてもおかしくないなぁ」と怖く思ったのと同時に、何事にも「本当なのか?間違っているのか?」と一旦考える冷静さを私自身も持つことを忘れてはいけないとも思いました。

 「人々は常に冷静で穏やかに振る舞う人物との関わりを好むものである」
                          (ジェームズ・アレン)

 日常生活で、穏やかな人と会うと私までも穏やかな気持ちになることができ、「いい時間を過ごせたなぁ」と思いながら帰ることが最近あります。限りある人生、私と出会った方たちにも「いい時間を過ごせた」と思ってもらえるように、常に冷静で穏やかに振る舞うことができる人でありたいと思っています。

ラグビーワールドカップ

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 9月20日から始まったラグビーワールドカップもあと少しで終わってしまいますね。日本代表が4連勝で初の8強進出を果たし、台風で被災した方々が少し元気になることができるニュースではなかったかなぁと思っています。私は学生時代からラグビー観戦が大好きで、2016年に亡くなられた平尾誠二さんの大ファンです。ルックスはもちろん、神戸製鋼時代のプレーを見たり、日本のラグビー界のために動かれている姿をメディアを通してみることがあり、いつもスマートな方だなぁと思い憧れていました。

 「時間って命の一部なんですよ。
    今の時間を大事にできない人は、未来の時間もきっと大事にはできない」(平尾誠二)

 “今の時間を大事にする”ということは本当に大切なことだと思います。歳を重ねるごとに時間というのがあっという間に過ぎ去ってしまう、という感覚が強くなってきています。「あの時、私は何を考えながら過ごしていたのだろう?」と少し前のことを振り返ったり、「最近なんとなく物事を落ち着いて考えることが出来ていないなぁ」と反省したりすることが最近よくあります。

 このような文章を目にしました。(広田雅将「時計と記憶を重ねる人たち」時間デザイン)
「私たちは毎日、様々な物や情報、コトや人に囲まれて生きている。もちろんそれは素晴らしいことだが、彼ら彼女らを見ると、時々立ち止まった方がいいのではないか、と感じる。慌ただしい毎日でも少し足を止め、自分が関わっている様々な事柄を、単なる記録ではなく、記憶するようにも心がけてみる。それで人生が変わるわけではない。しかし、時計と共に思い出を語る人たちを見ると、記憶するという作業は、間違いなく、人生を豊かにしてくれるのではないか」

 多くの情報や人の中で生きていけるということは、広田さんが仰っているように素晴らしいことですよね。ただ、流れるように慌ただしくすぎていく毎日、自分で少し足を止めて、自分の周りを見まわし、整理しながら時間を過ごしていくことも大切なように最近思います。「今の時間を大事にしている?」と自分に問いかけることを忘れずに過ごしていこう、と思っています。

海よりも空よりも広いもの

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 もう1年ほど経つと思いますが、私が通っているある場でちょっと人間関係がうまくいかずに、全く相容れなくなってしまった2人がいます。そのことがあってから、その場に行くとなんとなく不穏な空気が流れる状態が続いています。なにがきっかけなのかを知らなかったのですが、先日知ることとなり「それは合わないよね」と思ってしまいました。ただ、そのことにより周りの人たちがあまり良い思いをしない時間を過ごす、ということを少し残念に思っています。

 「海よりも広いものがある。それは空だ。
      空よりも広いものがある。それは人の心だ」(ヴィクトル・ユーゴー)

 一人一人が違う環境で育ち、生活をしているので、まったく同じ感覚をもっている人に出会うというのは難しいですよね。私も「この人、ちょっと合わないかも・・・」と自分自身の“心の狭さ”を感じてしまうことがあります。一人一人が今より少しだけ広い心をもって、何事にも少しずつ寛大に対応するようになれば、相容れなくなった2人の関係も少し良くなるのではないかなぁと思っています。「私って心が狭い」と感じたとき、この言葉を思い出して、周りの人たちと良い関係を築き過ごしていきたいです。

人間のこどもの成長

 経理・事務を担当しています黒田です。

 我が家の愛犬もかなり歳を重ね、人間の年齢に換算するとおそらく70歳を超えたくらいかなぁと思っています。以前は自分の縄張りに入ってくる侵入者には大変厳しかったのですが、最近はあまりそういう姿を見ることもなくなりました。人間より猛スピードで生きていく犬をみていると、たまに寂しいなぁと思うことがあります。

 こんな文章を目にしました。
「生まれてからまだ数ヶ月の段階で、しみじみ思うのは、人間のこどもの見事なまでの成長の遅さである。(中略)まだ寝返りも打てないのに、愛想よく笑う赤ん坊が、歩けるまでには、まず1年かかる。親の目の届くエリアから抜け出せるまでには10年、じぶんでエサをとってこられるようになるには20年か。犬でも猫でも、それだけの時間が流れたら、孫の孫の孫の孫の孫くらいまでは生まれているだろう。(中略)こんなに丁寧に生きるようにつくられた生きものは、人間以外にはどう考えてもいないと思う。だって、こんなにいっぱい生きているぼく自身でも、まだ成長のプロセスにあるんだよー。いやぁ、急ごしらえでなく生きるようにできている人間、その人間のつくるものも、急ごしらえはいけないよなぁ。ときには急ぐことも必要だけれど、ほんとに大事なことは人間が成長するような時間軸でやっていくのかもねー。」(ほぼ日刊イトイ新聞 2019年2月26日)

 私自身のことも含め“人間は急ごしらえで生きているなぁ”と思うときがあります。多くのSNSの存在により、さまざまな情報が飛び交い、そしてそれらの情報に左右され、心をすり減らすことが多くなった現代社会がその1つだと思います。SNSについては、ついつい多くの時間を使ってしまったり、人との交流が自分のいつものペースではなく勢いよくなりすぎてしまったり・・・と反省することがあるので、自分の中でルールを作るようにしています。

 「いいですか いくらのろくてもかまいませんよ 
       たいせつなことは いつでも前をむいて 自分の道を歩くことですよ」(相田みつを)

 時には多くの情報を自分の中に入れることが大切な時もあると思います。ただ、どんな時でも自分のペースを見失うことなく、日々を過ごしていくことが大切ですよね。私も前を向いて、マイペースに自分の道を歩んでいきたいと思っています。

渋野日向子選手

 経理・事務を担当しています黒田です。

 8月、女子ゴルフのメジャー大会で渋野日向子選手が優勝したことが大きな話題になりましたね。好きだった宮里藍選手が引退され、女子ゴルフの大会も年々減り、大会をテレビで観ることもほとんど無くなり、渋野選手のことは今回初めて知りました。“スマイルシンデレラ”と名付けられたように、プレー中もですが、会見時も、本当に笑顔が素敵な選手だなぁと思いました。

 渋野選手の帰国会見時に印象に残った言葉です。
「プロゴルファーはギャラリーがいて、見せる競技。楽しんでもらうために自分が心の底から楽しんでやらないと、周りも楽しくない。そこは心掛けています」

 “プロゴルファーが移動するとギャラリーも一緒に移動できる”という経験はありませんが、憧れますよね。その選手のプレー中の感情を近くで感じることができ、また、その選手の人となりも垣間見ることが出来るように思います。

 「晴れた日は晴れを愛し、雨の日は雨を愛す。
   楽しみあるところに楽しみ、楽しみなきところに楽しむ」(吉川英治)

 この夏も体温より高い気温の日が続き、誰と会っても、まずは最初にこのお天気についてマイナスの言葉を使うことが多かったように思います。でもこの言葉のように考えられると前向きな気持ちに方向転換させてくれますよね。晴れた日であろうが、雨の日であろうが、今日という日は二度と戻ってきません。渋野選手のように心の底から楽しみ、周りの人たちにもその楽しみが伝わるように、一日一日を大切に過ごしていけたらと思います。

ポツンと一軒家

 経理・事務を担当しています黒田です。

 最近、よく観ている番組に「ポツンと一軒家」があります。日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家、「どんな人が、家族で?一人で?、どんな理由で暮らしているのかなぁ?」とワクワクしながら、時には山深い細い道を車で進まれるスタッフの方たちの行動にドキドキしながら、楽しく観ています。また、スタッフの方たちが目的としている「ポツンと一軒家」の情報を収集しているとき、道中で出会う地元住民の方たちの親切な行動や言葉に心が温まる時間でもあります。

 こういう文章を目にしました。
「それでも、住民がポツンと一軒家で暮らし続ける理由は、そこが好きだからという一点に尽きる。多大なる不便があっても“好き”だという背景には、その人や家族の人生があり、どれもが聞くに値するストーリーだという点も共通している」(時事ドットコムニュース:世相コラム2018年10月14日配信)

 私はかなりの方向音痴なのですが、スマートフォンの道案内アプリを基本的に使わないようにしています。目的地までの通り名などは事前に把握して、歩きながら「こんなお店が出来たんだなぁ、ちょっと入ってみよう」などなど、普段通ることのない街並みを歩く、ということを楽しみの一つとしています。アプリを使うより少し時間がかかってしまったり、本当に迷ってしまったり、ということもあるのですが・・・。

 「不便が不幸だとは限らない」(斉藤茂太)

 便利さだけを求めてしまうという生活も、時間短縮が出来たり良いことがたくさんあると思います。敢えて便利な道具に頼らずに少し不便なことをすることによって“新たなことを発見する”という喜びもあるのではないかなぁと思っています。人間関係でもSNSばかりで繋がるのではなく、直接会って話しをすることにより、長年の友達・家族でも新たなことを見つけられ、また楽しい人生が味わえる、そんな日々を過ごしていければと思っています。