経理・事務を担当しています黒田です。
先日ある番組で「書籍を使った集客」という特集をみました。本が売れない時代と言われている今、その本を集客の目玉にする動き“本との異色コラボ”が広がっているそうで、いくつかのコラボが紹介されていました。
その中の一つ「旅と本とコーヒーと」というコラボは、旅行会社に入ったはずがコーヒーのいい香りが漂ってくる。コーヒーを購入し階段を下りると、旅にまつわる15,000冊ほどの本があるbookshopがあり、コーヒーを飲みながら本を楽しむことができ、さらに階段を下りると旅行会社へと繋がる。この3つは「個々に独立した店を構える」というのが私の中での常識だったので、意外性をついて面白かったです。実際に、来店者数が4倍に増え、旅行商品の売上も2割増えたそうです。
このコラボを手掛けられたブック・ディレクター 幅充孝さんのこのような文書を目にしました。
「僕が、やりたいのは本を手に取る機会をどれだけ世の中に顕在させられるかということ。
つまり本というのは100人読んだら100通りの読み方がある、
その余白の大きさというか、余韻が本のいちばんいいところだと思うので、
『この本をこういうふうによみましょう』とは決して言えない。
だけど、本を手に取らないとなかなかわからないところがあるんです。」
本屋さんに行ったけれど、まだ作家さんもジャンルも決まっていないとき、お店の中を行ったり来たりしていると本の帯の言葉が目に留まり、本を手に取ることがよくあります。それが意外と今まで読んだことのない作家さんであったり、全く踏み入れたことのないジャンルであったりして、幅さんの「本を手に取らないとなかなかわからないところがあるんです」という言葉に同感しました。
本は、書籍であれ、電子書籍であれ、雑誌であれ、そこに込められた言葉を通して自分の知らない世界を広げてくれると思います。そして、仕事や人との出会いと同じように自分を磨くことができるものでもあると私は思っています。これからも、あっと驚くような“本とのコラボ”が出てくることが楽しみです。