超越した優しさ

 経理・事務を担当しています黒田です。

 リオ・オリンピックが終わり、2020年東京オリンピックへのカウントダウンが始まりましたね。リオ・オリンピックでは、本当に強い心をもっている人こそが優しいのではないかなぁ、と思うことができる場面が何度もありました。陸上女子500メートル予選で、レース中に転倒したあと、互いに助け合いながら完走したニュージーランドとアメリカの選手の場面や内村選手のメダリスト会見時に失礼な質問をした海外メディアに対して銀メダルのベルニャエフ選手が「無駄な質問だ」と言った場面などがあります。その中でも、バトミントンで金メダルを獲得したタカマツペアの松友選手の言葉が大変心に残りました。

 「試合をどんどんしていくうちに、五輪で最後と決めている選手がたくさんいて、
  それがすごくつらくて・・・自分の中では。
  いろいろな選手がいたから、今の自分たちがあると思っているので、
  本当にもう戦えないと思うとつらかったです。」

 この言葉に「『優しいだけじゃ勝てない』。そんなスポーツ界の雄弁にくさびを打つ金メダリストの誕生。それは日本のスポーツ界にとっては、金メダリスト以上の価値があると言ったら言い過ぎだろうか。そう思わせてくれるくらい、スポーツを取材する側としても貴重な言葉をもらった。感謝したい。」という記事を読みました。もちろん勝った喜びはあるはずだと思いますが、それよりも自分を成長させてくれた相手に対する感謝とその競技人生に対する尊敬の気持ちをもって涙を流した松友選手にとても感動しました。

 「優しさほど強いものはなく、本当の強さほど優しいものはない」(米国の牧師 ラルフ・ソックマン)

 学生時代のクラブ活動やスポーツ観戦を通して「優しいだけじゃ勝てないんだなぁ…」と思ってしまうことが何度もあり、“強い心と優しさ”は相反することのように思っていました。真の優しさとは強い心があるからこそ成り立つのであって、強さの上にある優しさは、松友選手の言葉のように人の心を癒してくれるもののように思います。“強い心と真の優しさ”、決して誰にでも容易くもつことができるものでないと思いますが、必ずいろいろな場面で誰かのために役立つのだと思います。“強い心と真の優しさ”を持てる人となる、これからの目標です。

子ども模擬裁判

 経理・事務を担当しています黒田です。

 少し前ですが、大阪地方裁判所で開催された「みんなで考えよう!有罪?無罪?」という“子ども模擬裁判”に参加しました。参加した小学生40名がそれぞれ裁判官・裁判員・検察官・弁護人・証人の役になり、実際の裁判官の方が被告人という設定で、台本にそって進めていく裁判でした。ただ判決については、約30分間くらいの時間を設けられ、実際の裁判官1人と小学生8人が一つのグループになって、グループ毎に討論を重ねて有罪か無罪かを決め、全グループの集計により結果「有罪」という判決になりました。

 私も台本を読みながら「無罪なのだろうか?有罪なのだろうか?」と考えていたのですが、どの行動一つとっても、どの証言一つとっても有罪でも無罪でもとれるものであり、動機が全く書かれていなかったので難しいなぁと思いながら、子供たちの意見を聞いていました。子供たちには「動機が分からない…」という私のような発想は全くなく、その台本に書かれている証言や行動だけで有罪か無罪かを考えていることを純粋にすごいなぁと感心しました。

 「私の成功の秘訣が一つだけあるとすれば、ずっと子供の心のままでいたことです」
                          (アルベルト・アインシュタイン)

 みんな子どもの頃は柔軟な発想が出来たはずなのに、いつからか頭が固くなっていきますよね。現代社会のように流れが早く、今まで当たり前だったことが当たり前でなくなってきていることが多い中で、常に「このやり方が、この考え方が最適なのだろうか?」と考えることができる柔軟な発想、もし「ノー」であるなら、すぐに変えていくことができる柔軟性が組織のパワーとなるように思います。また、変わり続けることばかりではなく、時には変わらないことに対しても柔軟に対応ができるように、“変わらないこと、変わり続けること”の両方を大切にできる柔軟性を持ち続け、組織のパワーに少しでも貢献できるような人でありたいです。