取捨選択

 経理・事務を担当しています黒田です。

 コロナ騒動から半年以上が経ちましたね。皆さんはどのようなことを思いながら過ごされてきましたか?

 最初はメディアに頼り過ぎたのか“怖い”や“不安”だと思う日々を過ごしていましたが、試行錯誤しながらやっと日常生活のベースが少しずつですがしっかりしてきたように思っています。ただ当初から、自分が不安等を感じるのは勝手だけれども、他人を不安にさせるような言葉や情報を発してはいけない、ということを心掛けながらも過ごしてきました。

 「山ほどある情報から自分に必要な情報を得るには、
    “選ぶ”より“いかに捨てるか”の方が重要なことだと思います」(羽生善治)

 誰もが目に見えないウィルスに対する初めての経験、そして情報過多な現代社会により、多くの情報が錯乱状態になっていたように思います。そして、“〇〇警察”という存在もたびたび登場していましたよね。「誰かのために役立てれば」や「自分の大切な人を守るため」という親切な思いからの行動等だと思いますが、混乱した社会の中では時には良からぬ方向に進むこともあるのだということを改めて知りました。これからも「いる情報」と「いらない情報」を取捨選択しながら日々を過ごしていきたいと思っています。

上勝町ゼロ・ウェイストセンター

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 7月1日から全国一律でプラスチック製レジ袋の無料配布が禁止となりましたね。SNSなどでは「プラスチック削減にどれほど効果があるのか」や「マイバッグを洗わず使う方が感染症のリスクが上がるのでは」などなどと議論されているようですが、地球環境には少なからず良い影響を与えていく行動ではないかなぁと思っています。

 地球環境について検索していたところ、「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」という施設のことを知りました。2003年に自治体として日本で初めての『ゼロ・ウェイスト(Zero=0、Waste=廃棄物)宣言』を行われ、ごみ自体を出さない社会を目指し、上勝町ではごみ収集を行わず、生ごみなどはコンポストを利用し、各家庭で堆肥化。瓶や缶などのさまざまな「資源」を住民各自が『ごみステーション』に持ち寄って45種類以上に分別、そして『ゼロ・ウェイスト宣言』から17年経過した現在、リサイクル率80%を超えているそうです。

 「空気を意識し 水を意識する時は 空気や水が汚れている時 
  意識をしないほうが自然 空気や水だけでも 意識しないですむ あたりまえの世の中でありたい 
  自然がいい 自然がいい」(相田みつを)

 新型コロナウィルス騒動、大雨による災害、全国各地での地震の発生などなど、日常生活においてさまざまな事を意識しながら過ごさないといけなくなってしまい、なかなか落ち着かないですよね。自治体や国の取り組みも大切ですが、まずは私たち一人一人ができる範囲で“環境に優しい”ことを考え、少しずつ生活に取り入れていくことも大切なように思っています。そして、未来の人たちが空気や水などを意識することなく生活できる世の中になって欲しいです。

バンビちゃん

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 以前にもこのブログに書いたことがあると思いますが、石田ゆり子さんのインスタグラムをよく見ています。先月、バンビちゃんという可愛い子猫が1匹増えました。ご存知でない方のために、石田ゆり子さんはすでにゴールデンレトリバー1匹+猫4匹と一緒に生活されていて、この4匹の猫は野良猫の赤ちゃんや「売り物にならない」という理由で動物病院で保護されていた保護猫です。バンビちゃんも、ちょうど1年前に動物病院から一時的に預かっておられ、亡くなってしまった“ばぶちゃん”という子猫にそっくりな保護猫です。

 こういう文章を読みました。
「誕生日がわかっている犬というのは、ある程度の幸せを約束されてきた犬だ。(中略)生まれたときのこともだれかに知られぬまま、生きられるかどうかわからない場面に立たされて、そこから遅れて、共に生きようという人に会う犬もいる。そういう犬は、実際に生まれた日でなくて、いっしょに生きる人に出会った日が誕生日になったりね。その日からは、少しずつ、生きることへの安心感とか、人を信じていいのかもしれないとか、いっしょにいる人たちをよろこばせる方法とか、いろんなことを学んで、幸せを身にまとっていく」(ほぼ日刊イトイ新聞 2020年7月15日)

 石田さんのインスタグラムにアップされる文章を読んでいると、動物への優しさに溢れていて、いつも心温まり、癒されています。たまに一緒に生活している犬猫ちゃんのことが羨ましくなります。

 「美しいものは美しい心でながめ、優しいものは優しい心で接し、その日その日を送っていこう。
          過ぎてゆく月日を宝のように大事にして、一度きりの人生を全うしよう」(坂村真民)

 ここ数ヶ月の間、“怖い”や“つらさ”などといった目先の感情ばかりにとらわれすぎ、そのぶん時間を失ったように思い反省しています。感情をわきに置いておいて、「いま何をすべきなのか?」「何を大切にしないといけないのか?」と考えながら、誰に対しても、何事に対しても“優しさ”を忘れずに日々を過ごしていこうと改めて思っています。

こんな時だからこそ

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 少し前、友達と夏の過ごしやすい洋服についてSNSでやり取りをしていた時、その友達から「冷房の効いている職場では手拭いを首に巻いているよ。手拭いはひざ掛けにもできるしおすすめよ」ということを聞きました。おそらく少しお洒落な手拭いを使っているのだと思いますが、「昔からある物って合理的に作られた物が多いなぁ」と改めて思いました。

 先日このようなブログを読みました。
「お中元とお歳暮、私はこの謎の日本の習慣はいつまで続くのだろう?と思った時期があるのですが、今思うに、アフターコロナの時代に、気持ちと経済活動をつなぐ、これほど素晴らしい仕組みもないように思えてきました。温故知新。日本には、文化的でありながら合理的に考えられた、いい習慣や行事が一杯あります。今更ですが、ちゃんと理解し、きちんと実行し、大切にしていきたいと思います」(松本大のつぶやき:2020年7月2日)

 今年は、全国各地でお祭りを始め多くの伝統行事が中止もしくは縮小されていますね。京都の夏の風物詩「祇園祭の粽(ちまき)」もその一つです。今まではそのお目当ての山鉾まで行って購入していましたが、山鉾にもよりますがオンラインや郵送での購入が可能となりました。購入する手段は変化しましたが、粽が玄関にないと落ち着かない私は嬉しかったです。

 「困難の中に、機会がある」(アルベルト・アインシュタイン)

 新しい生活様式の切り換えにより、“今まで通り”というのがなかなか難しくなったこともあるように思います。こんな時だからこそ、日本の昔からある良い習慣や物を改めて見直す良い機会かもしれないなぁと思っています。

柳井正さん

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 6月下旬、ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が、京都大学の本庶特別教授と山中教授の研究に対して個人として総額100億円もの寄付をされることが発表されましたね。この発表を聞いて、素直に“柳井さんって本当にすごい!”と思いました。

 会見時の柳井さんの言葉です。
 「人類の課題ですよね、ウィルスとがんは。本庶先生も山中先生も、世界や日本のために一生をかけて研究されている。研究とビジネスは似ていて、われわれは世の中をよくしたいという思いでは変わらない。日本がこのまま衰退しないように頑張りたい」

 「他者を幸福にすることが一番確かな幸福である」
             (アンリ・フレデリック・アミエル)

 柳井さんのような多額の寄付というのは誰もができることではありませんが、人を幸福にする方法は他にもたくさんありますよね。例えば、職場の水回りを綺麗にする、というのも一つの方法ではないかなぁと思っています。コロナ騒動により手洗いの回数が皆さん増えているのと同時に水回りがあまり綺麗でなくなってきている、ということを感じていました。余裕がない時はちょっと知らないふりをしていたのですが、「綺麗にしたら気持ちが良いなぁ」という気持ちが大きくなってきて気付いたら拭くようにしています。どんな小さなことであっても人を幸せにする方法を見つけながら行動していくことを忘れずに過ごしていきたいと思っています。

逃げるは恥だが役に立つ

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 6月中旬頃までテレビドラマも再放送が多くなっていて、私も何本か見ていました。その中でも「逃げるは恥だが役に立つ」が前回に続きはまっていました。ストーリーをご存知の方も多いと思いますが、派遣切りにあった女性が恋愛経験ゼロの男性と契約結婚し、雇用関係を結び、そして心の距離が徐々に縮まっていく、というものです。4年経ってからの再放送で、初回の視聴率が本放送時を上回ったということでも人気が分かるように、再放送でこれほどまでに注目されるドラマも珍しいのではないかなぁと思っていました。

 プロデューサー 峠田さんのインタビュー記事を読みました。
「4年経って僕たちもどういう受け取られ方をするのかなと思いながらやっていたんですけど、やはり出演者の皆さんの魅力と演技、野木さんの脚本、原作の素晴らしさ、面白さ。『逃げ恥』として揺るがないものはあるんじゃないかと思っています。」(マイナビニュース 2020年5月26日)

 偏った見方かもしれませんが、確かに出演者の皆さん、4年経った今でも魅力が増し活躍されており、この方たちのドラマなら見たい!と思ってしまうように感じていました。

 「魅力的な人に出会うたびに、礼儀正しさ、謙虚さ、自然ににじみ出る優しさなど、
    素敵だと思うその人の魅力を取り入れていけばいい」(ケーリー・グラント)

 私にもこんな人になりたいなぁと思える魅力的な友人がいます。魅力的なところは、常に向上心があり、どんな時でも前向きでポジティブな発言を繰り返している、というところです。コロナ騒動中、私が不安であることを相談したら、会うことは出来なかったですが、前向きな言葉をいつも言ってくれ、何度も心が救われました。友人と同じような魅力的な人間になるのはなかなか難しいとは思いますが、友人の見習える部分をこれからはドンドン見習っていこうと思っています。

豊かな時間を過ごす

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 今年3月から私の仕事内容に少しばかりですが変化があり、分からないことや知らないことをその専門家である友達に聞く機会があります。「分からない」というスタンスで聞いているので、専門用語を並べられてしまうと「分からないことが、もっと分からなくなってしまった・・・」ということが偶にあります。おそらく専門家の方には当たり前で、慣れで使っておられる言葉なのだと思うのですが、専門外の人には初めて聞く言葉である可能性もあるので、相手の立場にたって話すことを心掛けないといけないなぁ、と学ばせていただくことがあります。

 「もしこの世の中に成功の秘訣があるとすれば、それは常に相手の立場に立って考えることの中にある」
                                       (ヘンリー・フォード)

 職場、家族、友人など日常生活において必ず人との繋がりがありますよね。そして、日常生活をより豊かで、良いものでありたい、と誰もが願っていることだとも思います。相手のことをすべて理解することは難しいと思いますが、とりあえず「今、この人はどういう心境なのかな?」や「今、この人は何を望んでいるのかな?」など少し考えながら接することを心掛けると豊かな時間を過ごせるのではないかなぁと、コロナ騒動で私自身が出来ていなかったことを反省しながら、最近このように思っています。

時間といのち

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 知り合いの大学OBの方が“コロナに負けるな学生支援プロジェクト”を立ち上げられ、OB・OGの寄付から「エール飯」の無料配布が4月下旬から行われています。共有のSNSサイトに進捗状況をアップしてくださるのですが、行動力の高さにいつも驚くと同時に「今の私にできることはなにだろう?」と考える時間をもらっているようにも思っています。

 「あるとき“いのちとは時間のことなのだ”と考えて。このごろ、ほんとにそのとおりだなぁと思っている。いい時間を過ごすということは、いのちをよろこばせるということになる。(中略)時間って、みんなに同じくらい配られているのに、ずいぶんもったいなくつかっちゃうものだよねぇ。逆に、うまくたのしくつかっている人もいる。そういう、つかったいのちの記憶が人生と呼ばれる」(ほぼ日刊イトイ新聞 2020年5月19日)

 ここ数か月を振り返ってみると、不安という気持ちが大きく、ずいぶんともったいない時間の使い方をしていたように思います。これからは糸井さんが「あっというまに時間が経ったというときには、いのちが余計なことを気にせず燃えたときだね」と書かれていたような良い時間を過ごし、命を大切にしていきたいです。

在宅勤務

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 新型コロナウィルス感染拡大にともなう緊急事態宣言により、弊社も4月20日からほとんどの方が在宅勤務へと切り替わりました。すでに在宅勤務をしている友達に「どういう風にしているの?」と聞いたりしましたが、会社のシステム等の関係もありいろいろなスタイルのようですね。

 そんな中、「次の10年後で世界はどうかわるのでしょうか?」という元プロテニスプレーヤ 伊達公子さんのインタビュー記事を読みました。
 「審判がいなくなっているかな。昭和から生きている私からすると、そこは残ってほしいですけれど。ホークアイ(審判補助システム)が06年に導入され、線審がなく、人工知能(AI)がライン判定する大会も出てきてるから、大きく変わりそうな気がします」(日本経済新聞 GO2030 2020年4月7日)

 私の学生時代、アマチュアの試合では審判はそのコートで負けた方が次の審判をやる、というのが基本でした。正直、それほど高くない審判台からコートラインが見えにくかったりして判断の難しい時があり、「困ったなぁ」と思うことも度々ありました。10年後、アマチュアの試合では審判が完全にいなくなる、ということは難しいようにも思いますが、少しずつ変化していくのでしょうね。

 「変わることを恐れずに受け入れていけば、自分は強くなっていく」(ジム・ジャームッシュ)

 この2~3ヶ月の間で、会社に通勤すること、友達と会って食事をするなど当たり前だったことが、在宅勤務やweb飲み会になったりと大きく世の中が変化しましたよね。これからも、その時々で変化を受け入れることができる柔軟な人間でいなければいけないなぁと思っています。

藤井貴彦アナウンサー

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 京都の三大祭り「葵祭」「祇園祭」の中止が次々と発表されました。当たり前に行われていたお祭りや行事が中止となっていくことを非常に寂しく思っています。そんな中、日本テレビ 藤井貴彦アナウンサーの外出自粛を続ける人たちに向けて励ましと協力を呼びかけが心に残りました。

 「いま緊急事態宣言を受けて自分を律している人ほど、観光や遊びに出ている人を腹立たしく思うかもしれません。しかし、皆さんの様な人たちがいるからこそ欧米のような医療崩壊を防げています。今はみんなの足並みがそろわなくてもその姿勢は必ず誰かの行動を変えるはずです。そして全国にはまだ感染者の少ない地域も多くあります。 不用意に生活エリアを越えた移動をしないこと。これが誰かのふるさとを守ることにつながります。」(news every. 4月20日)

 「豊かで栄光ある未来を今計画しなさい。
   将来のことでも、それを実行するのは常に今です。
    今の努力が未来を作るのです」(ジョセフ・マーフィー)

 情報過多の現代社会、新型コロナウィルスについても多くの人が多くの意見をされているため、普通に生活していても自然と聞こえてきて、不安を煽られることも多いと思います。私もその一人です。藤井アナウンサーが仰られているように「今はみんなの足並みがそろわなくてもその姿勢が必ず誰かの行動を変えるはず」だと私も思っています。たまに息苦しく思う時もありますが、数か月後・数年後、笑顔で過ごせる豊かな日本・世界であるよう、もう少しの時間、自分を律して日々を過ごしていきたいと思います。