幸せを感じる力

 経理・事務を担当しています黒田です。

 少し前、白血病のため闘病中の池江璃花子さんがオフィシャルサイトをオープンされましたね。トップページにあるハート型の「応援ボタン」をクリックすると、30ヶ国の言語で「ありがとう」の文字が浮かび上がってくるのをみて、心が温まりました。

 ちょうどその頃、数年前に癌のため逝ってしまった友人から最後にもらった手紙を改めて読む機会がありました。彼女は病名が明らかになった時から、そのことを一切隠さずに、治療経過やご家族のことも含めてすべて私たちに話してくれ、手紙も彼女らしいユーモアある文面でした。その時、「私が彼女の立場ならこんなに前向きに生きることができるのだろうか?」と何度も考えたことがありましたが、「私にはできないなぁ」と思っていたことを思い出しました。

 「しあわせはいつも じぶんのこころがきめる」(相田みつを)

 家族・友達・私の周りにいるすべての人たちが健康で、笑顔で過ごすことができる日々が続くと良いなぁと思っています。ただ、予想できないことが突然に起こってしまうのが人生であり、どんな状況でも、どんなところでも、“前向きに、幸せを感じる力”を持っていられる人になりたいと思っています。

鶴亀の湯

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 少し前ですが、友達3人で仕事について話をする機会がありました。その時、私が年齢のことをマイナスと捉える発言をしてしまい、他の友達に「年齢は関係ない!」と少し怒られたことがあります。その時、どうして友達に“できる!”と思ってもらえる言葉をかけることができなかったのだろうと、自分の器の小ささを反省しました。

 こんな文章を目にしました。
「できなそうなことに見えてても、“できるかもしれない、できるよきっと”と本気で思っている人がいると、できちゃうことがよくあるんだよなぁ。(中略)“できるよきっと”と、ずっと思ってたのは、ぼくの知り合いの女将さんたちで、この人たちは、こんな大きなことをやるときも、たいてい笑っている」(ほぼ日刊イトイ新聞 2019年5月24日)

 これは3.11の後、さまざまな理由で経営していくことが困難になり廃業せざるを得なくなった気仙沼の海の近くの「鶴亀の湯」という銭湯を、復活させるための諸問題がほぼ解決されたということが書かれていた糸井重里さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」の一文です。「鶴亀の湯」は、震災前は漁師さんたちが陸に上がったときに行きたい場所のひとつであり、震災後は被災した人たちの体を温めていた場所だったそうです。

 「夢をバカにする人間から離れなさい。器の小さい人間ほどケチをつけたがる。
      真に器量の大きな人間は、“できる”と思わせてくれるものだ。」(マーク・トウェイン)

 新たなことを始める時、人によって大きさは違いますが必ず“不安”が伴なってくるものだと思っています。そんな時、“できるよきっと”と友達に対しても、自分に対しても思い続けられるような人でありたいと改めて思いました。糸井さんは最後に「仕事ってこんなふうにやるんだなと、教えられた思いです」とも書かれていました。

24時間営業

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 少し前、コンビニの24時間営業についてニュースになっていましたね。「コンビニが開いててよかった!」という経験をした方も多いのではないでしょうか。ただ人口減少が著しい今の日本では、すべてのコンビニが24時間営業をし続ける、というのは難しくなってきていますよね。24時間開いているという便利さに慣れすぎた私たちの生活も見直す時がきているようにも思いました。

 阿川佐和子さんのこのような文章を目にしました。(毎日新聞2019年4月1日)
 「ツィッターもインスタグラムも平成元年にはなかった。本当に便利になった。昭和、平成と、あらゆることを猛スピードで追いかけてきたが、そろそろ人の歩調に戻ってもよい。若い人たちはきっと、デジタルとアナログをバランス良く使って生きていく方法を考えてくれるだろう」

 私もこの言葉に同感です。ツィッターもインスタグラムも30年前にはなかったのに、今や生活の一部となっている人も多いのではないでしょうか。この30年の猛スピードがこれからも続くと、なんとなく息切れする人たちが増えてくるのではないだろうかと思ってしまいます。私もその一人になってしまいそうな気も少ししています。

 「スピードより方向が大切だ」(リチャード・L・エヴァンス)

 平成の30年間の猛スピード、私たちの生活は本当に便利になりました。でも少し便利なものに頼り過ぎて、思わぬところで家族や友達などとの関係が希薄になってきているようにも感じることが偶にあります。自分にあったスピードの中で人とのより良い関係を深めていくことができるような令和の時代になれば良いなぁと思っています。

いすみ鉄道

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 少し前、JR北海道とJR九州で車内販売が相次いで取りやめになる、ということをニュースで知りました。理由は、駅構内の売店や自動販売機の充実による売上の減少、人手不足のため販売員の採用が難しくなってきている、ということで時代の流れなのでしょうね。幼い頃、車内で駅弁を買ってもらって食べることにすごく楽しかった思い出があり、少し寂しく思いました。

 いすみ鉄道前社長 鳥塚亮さんのこのような文章を読みました。
 (JRの“車内販売”売ろうと思うから売れない。どうせ売れないならタダで配ってしまえ!より)
 「車内販売は売ろうと思うから売れないのです。だったらタダで配ってしまえ。これが筆者(鳥塚さん)の考えです。一見暴論のように思えるかもしれませんが、からくりはこうです。車内販売は特急列車のお客様に対して行うものです。特急列車のお客様はすでに切符を買って乗っています。その切符の金額の一部を原資にすれば、コーヒーやソフトドリンクの1杯ぐらいサービスできるはずです。(中略)車内でコーヒーをどうぞとサービスされれば、サンドイッチやお菓子の一つも買いたくなるのが人情です。お客様の財布のひもも緩みます」

 実際、鳥塚さんはいすみ鉄道の社長時代に、指定席のお客様に限り指定席料金300円を原資として「朝食無料サービス」を行われたそうです。飛行機は飲み物がサービスとして出てくるのを当たり前だと思っていますが、電車で飲み物がサービスで出てくると意外性があり、すごく嬉しい気持ちになるだろうなぁと思いました。

 「発想の転換さえできれば、不利と考えられていた事でも、
    成果を上げていく道はいくらでもある」(松下幸之助)

 悩み事や考え事がある時、どうしても偏った考え方になってしまって、同じところから抜け出せずに負の連鎖に陥ってしまうことってありますよね。そんな時、人の意見を聞いたり、本や雑誌などを読むことによって、「そういう考え方があった!」と全然違う発想に気付けた時、一瞬にして視界が明るくなりますよね。“発想の転換ができる”ということはそれほど簡単なことではないと思いますが、一度きりの人生、笑顔で過ごせる時間が多くなるように、“発想の転換ができる”柔軟な人でありたいと思っています。

THANK YOU ICHIRO

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 3月、イチロー選手が現役引退を表明されましたね。いつかこの日が来ることは分かっていましたが、「最低50歳まで現役」という言葉を信じていた私には、急だったので寂しく思っています。

 同僚で愛弟子 ディー・ゴードン内野手の地元紙に出された新聞広告を読みました。
「あなたへお礼を伝えるのは、ツイッターやインスタグラムは適していないと思いました。だから、わたしはこういう形(新聞広告)であなたへの気持ちを表現しました。あなたの友情、教えがなかったら、そしてあなたが“秘密”を教えてくれなかったら(誰にも言わないよ)、いまのディー・ゴードンは存在しません」

 引退会見で「人望がないから」という理由で将来の監督就任を否定されましたが、この新聞広告もですが、いろんな方のイチロー選手に対するコメントを聞いていても、決して「人望がない」というのは違うと多くの人が感じておられるのではないでしょうか。

 「人望は、力量によって得られるものではありません。
  また、財産をたくさん持っているということで得られるものでもありません。
  その人の才能と知恵の活発な働きと正直な道徳心によって、徐々に得られるものなのです」(福沢諭吉)

 “人望がある”と思える人は、仕事やプライベートで関わっていく中、ただ単にいい人ではなく、厳しさもあり、長い年月をかけて徐々に思えるようになったように感じています。私自身、“人望がある”と思ってもらうには程遠いですが、最近、素直に人と接していきたいと思うことが多く、少しずつ行動にうつしています。

 因みに、「イチロー監督」が将来実現することを少し楽しみにしています。

一期一会

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 先日、出身大学のOBの方が集まられる会に声を掛けていただき、初めて参加させていただきました。ほとんどの方が「初めまして」なので最初は大変緊張しましたが、食事をしながら、さまざまな年代の方とお話させていただいていると意外な繋がりがある方が多く、楽しい時間を過ごすことができました。最近、なんとなく自分の殻に籠っているなぁ・・・と思いだしたのがきっかけで、声を掛けていただいたらなるべくいろんな所に参加しようと行動を変えてみました。

 「何気ない日常生活には、人生を豊かにするサプライズが至る所に転がっています。
  個を執拗に抑え込んでいると、それに気づけなくなってしまう。
  人と出会い、接することで、人は育成されるのです」(林文子、横浜市長)

 出会った人と接している中で、その時の自分に「視野が狭くなっているよ!」や「こんな考え方もあるよ!」と気づかされることがよくあります。新たな人との出会いはもちろんですが、今までご縁のある方たちとの繋がりも、大切にしていきたいと思っています。

飯舘村

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 先月で東日本大震災から丸8年が経ちました。震災当時、石巻日日新聞がフェルトペンとロール紙で「壁新聞」を発行し、5か所の避難所と1か所のコンビニに6日間にわたって掲示されていたことを知りました。食料や水だけでなく、情報をまったく得る手段がなかった被災者の方々が唯一得られる情報となっていたとのことです。新聞が届けられて当たり前、テレビやスマホで情報を簡単に得られるのが当たり前などなど、今までの「当たり前」が当たり前でなくなったのが被災地の方々の3.11だったのだと思います。

 「飯館村は3月11日を“あたりまえをありがたいと思う日”に制定します。
  あたりまえの日々への感謝を忘れないために
  あたりまえの本当の意味を未来に伝えたいから」(飯舘村)

 目の前のことを当たり前と思うのか、有難いと思うのか、日々の心の持ちようが大きく違うように思います。「有難い」と思える気持ちを継続させることって難しいなぁと思うこともありますが、これからも当たり前の日々に感謝することを忘れず、“あたりまえをありがたい”と思って過ごしていきたいです。

友達

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 少し前、ここ2年くらいお互いの生活リズムに変化があり、なかなか時間が合わなかった友達と久しぶりに会うことができました。事前に、彼女から数か月前にある難病であるという診断を受けた、ということを聞いていました。診断にいたるまでの彼女の不安や葛藤などを聞いた後、「(この病気になったことを)落ち込んでいる時間があれば、少しでも進行を遅らせるように自分を鍛える時間にあてた方が良いと思ったから、全然悲観的ではない」という彼女の言葉が私にはものすごく心に残りました。

 「人間は、境遇を選ぶことはできないが、生き方を選ぶことはできる。
         “現在”というかけがえのない時間を精一杯生きよう」(渡辺和子)

 たった一度しかない人生、意識して何か目標をもち続け、たとえネガティブなことが起こっても彼女のように「悲観的ではない」と言い切れるよう、今というかけがえのない時間を精一杯を生きたいです。

ものさし

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 先日、Skypeでアメリカに留学している姪と久しぶりに話をしました。普段はLINEで簡単な連絡を取っているので、私の中では数か月前まで日本にいた彼女のままだったのですが、話をしていると彼女なりに成長しているんだなぁと少し嬉しく思いました。たとえば、出身国が違う8人のハウスメイト、そのうちの1人が食べた食器をそのまま流し台においたまま何日も過ごしているそうです。最初は「どうしてすぐに洗わないのだろう?虫が発生するじゃない!」と思っていたそうですが、こういう習慣の人もいるのだと思い、 “個々の性格もあるけれど、日本人ほど他国の人は細かいことを気にしない”、という結論に達し、気が楽になったそうです。

 「他人のものさし 自分のものさし それぞれ寸法がちがうんだな」(相田みつを)

 日常生活の中で、「他人のものさし」と「自分のものさし」は違って当たり前と分かっていながら、ついつい共通のものさしを持っていると勘違いして揉め事が起こってしまう、という経験ってありますよね。最近ではメールやSNSでのやり取りをしている時、「私だったら直ぐに返事をする内容なのに、どうして返事をくれないのだろう?」と自分のものさしで測ってしまうことが偶にあり、後から反省をしています。これからは、長くて柔軟性があるものさしを持ち続けることができるように、気を付けて自分を観察していきたいと思っています。

池江璃花子選手

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 先月、日本競泳女子エース 池江璃花子選手が、18歳の若さで白血病の診断を受けたことをツィッターで公表され、大きな話題になりました。“さらに強くなった池江璃花子の姿をみせられるよう頑張っていきたいと思います”という彼女に、日本のみならず世界からも多くの声援が送られていますね。彼女のツィッターを何度も読みましたが、18歳とは思えないしっかりしたコメントと芯の強さに大変驚かされました。

 同じ白血病を闘ったサッカー選手 早川史哉選手のコメントが心に残りました。
「選手として活躍されていて、周りの多くの方はどうしても綺麗なドラマのように、復帰して再び活躍する姿を見たいと期待していると思いますが、まずは一人の人間として元気になってくれることを僕は願っています。(中略)ぜひ、人の思いやり、温かみという部分で池江選手に寄り添い、温かい想いをみんなで届けていけたらと思います」

 私は今まで大きな病を患った経験がありませんが、“私自身、未だに信じられず、混乱している状況です”という池江選手の言葉通り、病は本当に突然やってきて、その人の人生も、その家族の人生をも大きく変えてしまいますよね。だからこそ、日々を大切に生きなければならない、最近よく思います。

「今の時間を大事にできない人は、未来の時間もきっと大事にはできない。
 ここで自分らしく生きることができない人には、次なる道は開けない」(平尾誠二)

 これから先も良いこと・良くないことをたくさん経験していき、その時々にさまざまな感情とたたかう毎日を過ごすのだと思います。どんな時でも、今の時間を大切に過ごしていきたいと改めて思っています。